Azure DevOpsにはScrum, Agile, CMMIという開発プロセスを支援するテンプレートが用意されていました。これらはそれぞれの開発プロセスで回していく人たちには便利なのですが、それらのプロセスになじみがない人やもう少し簡単に使いたい人には何から始めたらいいのか、敷居が高くなるものでした。
そういう声があったのか、少し前から、新しいプロセステンプレートBasicの展開が始まっています。おそらくもうほとんどの人が使えるはずです。
新規プロジェクトの作成で"Advanced"を開いて、Work Item ProcessからBasicを選びます。
プロセステンプレートのカスタマイズ画面ではEpic, Issue, Taskの三種類のみが登録されています。階層としては、Epic→Issue→Taskとなっています。実際に作ってみましょう。
まずEpicを作ります。EpicはだいたいFeatureとかRequirementと言い換えてもいいようです。特定の要件や機能を実装するときに用意します。優先度だけありますね。期限はSprint(Iteration)で指定します。
次はEpicの下の階層になるIssueです。これは大体Backlogに相当します。EpicすっとばしてIssue作ってもいいかなと思います。
最後はTaskですね。Issueの下の階層になります。Issueを解決するための実際の作業になります。一つ以上のTaskが割り当てられることになります。
Sprintでカンバンにして表示するとこんな感じですね。To Do→Doing→Doneというフローになっています。
さらにWIP Limitや列分割、Doing列をさらにDoingとDoneに分割も可能ですので、慣れてきたら使ってみるのもいいでしょう。
Epic, Issue, Taskを作って階層表示にするとこんな感じになります。
スケジュールはSprintで作ってもよいし、作らず開始して、慣れてきたら使い始めるというのでもいいでしょう。
優先順位はちゃんと管理したほうがいいですね。Epic/Issue/Taskの一覧からドラッグドロップで移動できます。
新しいBasicプロセステンプレートは少人数や、これからAzure DevOpsを使ってみようという方に向いていると思います。ぜひ使ってみてください。残念ながら今のところオンプレミス版のAzure DevOps Serverには入っていませんが、そのうち入るといいなぁ。
あと、プロセステンプレートの移行はできないので、Scrumで作ったものはそのままScrumでやっていただく必要があります。