kkamegawa's weblog

Visual Studio,TFS,ALM,VSTS,DevOps関係のことについていろいろと書いていきます。Google Analyticsで解析を行っています

Global Azure BootCamp /w OzCode Kansaiを開催しました

Global Azure BootCamp

connpass.com

昨日の話ですが、Global Azure BootCamp /w OzCodeというイベントを開催しました。Global Azure BootCampとは年に一度この時期?に全世界同一日程でAzureのイベントをやろうというものです。今年はたまたまOzCode社の方がワールドツアーで来日されていたので、一緒のイベントとして実施しました。

global.azurebootcamp.net

私も余った時間…というか、時間が押してしまって予定のことがほとんどできませんでした…すいません。資料はこちらに置いています。

当日やるはずだったデモは録画なりフォローアップします。

OzCode

www.oz-code.jp

今回OzCodeのCTOであるOmer氏をはじめ、三名で世界各国を周ってプロモーションを行なっているそうです。日本でも東京、名古屋、大阪で開催されています。今日もう一度東京で実際されるようです。Omer氏自らによる解説は非常にわかりやすかったです。

Omer氏のキャリアは医療機器向けのエンジニアから始まっていて、デバッグに時間がかかっていることから、デバッグは心理学ではないか?と思い始めて、デバッグ拡張機能に注力を始めたそうです。

特に便利そうなのが、Switch〜Caseの分岐予測、パターンマッチにも対応しています。NULL referense発生する場所の色分け(結構困るんですよ)、LINQの対象条件の件数と内容抽出、メンバーをお気に入りにして、そのメンバーのみを専用のウォッチウィンドウに表示とExpressionでのカスタム表示などですね。

半年間有効なフリーライセンスのURLも提供していただいています。共有OKだそうです。一人ずつではなく、オフィスなら5人までだったかな?いいらしいです。

OSS開発者向けには無償で提供してくれるそうです。

www.oz-code.jp

当日の質疑応答から覚えている限りで。

C++/CLIも対応してる?

今の所C# に注力しているので、C#以外の対応は予定にないようです。

グラフィックスを扱っているけど、インラインでイメージデータを表示したい

残念ながらそういう機能はないそうですが、面白いねみたいにおっしゃってました。

メンバーのお気に入りは非常に便利だけど、AというメソッドとBというメソッドで違うメンバーをお気に入りにしたい

ないそうです…残念。

LINQは遅延評価だから、LINQデバッグ時に出ている件数は確定でないのでは?

その通り。そこは意識しておく必要があります。

ソースコードだけしかないプログラムのデバッグをしなければならなくなった、何かいい支援機能がある?

例えば、例外を起こした場合、その変数がどこで使われているか、ヒープから検索することができる。特定の変数であれば、トレースという機能を使って、追跡できます。

C#7みなさん使っていますか?(Omer氏)

OzCodeはC#7にも対応しているので、ValueTuple(英語では「トゥープル」みたいな発音するんですね)、パターンマッチ、outの変数宣言といった、Omer氏が気に入っているC# 7の新機能をOzCode使いながら紹介してくれました。

BuriKaigi 2017 in Toyamaでぶりを食べ…しゃべってきました

toyama-eng.connpass.com

一度は行ってみたかったブリ会議 in Toyama、今回やっと念願かなって参加できました。いろいろなセッションがあり、ブリおいしかった…もとい、とても楽しかったです。

私の発表資料はこちら。かなりぎりぎりまで内容悩んでいたのですが、最後はちょっと前にあったウメハラ氏の講演がいいな、と思って、引用させていただきました。ブリだけに出世魚をということもあって、一日ひとつ強くなろう、に通じるものがあります。

はじめて北陸C#erによるドキドキライブコーディングを見たのですが、「小島さんずるい」というのがよくわかりました。もう勝つためなら何でもやるみたいな。なんで二人が作ったオセロ対戦の思考ルーチンでstackoverflow exceptionが起きるんだよw。

そして最初にばらばらで作った思考ロジックを結合するとコンパイルできないっていったい…。普通依存関係なんかないからコンパイルできないことなんてないのに。お互いの思考ロジックがお互いの思考ロジックに(なぜか)依存していたからコンパイルできなくなっているという…ひどい…私はピュアなので、そんなこと思いつかないよw。

C#のコーディング力を競うのではなく、「相手が何やろうとするか読みあう」という別のゲームになっていましたが、最後は石野さんが貫録のロジックで勝利していました。とても面白かったです。

また来年も開催されるようなら都合つけて参加したいものです。

Visual Studio Team ServicesとAzure App Servicesの継続的デプロイメント(29日目)

はじめに

Azure App Servivesには二つデプロイ方法が用意されています。現在プレビューの継続的配信昨日はVSTS側に設定を行います。

更新のお知らせ

この記事のタスクはproject.jsonを使う古い.NET Core 1.0ベース(VS2015といってもいい)のやり方になっています。VS2017を使うやり方は別途書きましたので、そちらをみてください。

kkamegawa.hatenablog.jp

デプロイオプション

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今まであった、デプロイオプションはこんな感じで作れます。これはGitリポジトリのみサポートのようでGitリポジトリにコミットがあれば自動的にAzure App Services側にデプロイされます。

一切処理がない、静的コンテンツを配置するときに便利だと思います。VSTSのHosted Agentのビルド時間を消費しないのでお得です。

Azureの継続的配信(プレビュー)

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しかし、ASP.NET(Core)のデプロイするときは困るためかどうか知りませんが、継続的配信という機能が追加されました。Configureをクリックすると、設定が始まります。

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ソースリポジトリ、プロジェクト、ブランチを選択します。

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ASP.NETかASP.NET Coreかを選択します。注意点として、現時点においてVSTSのHosted AgentはASP.NET Core 1.1に対応していないので、1.0のプロジェクトである必要があります。

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負荷テストとApp Servicesのデプロイメントスロットを使っている場合はここで指定できます。

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これで完了です。左からリンクをクリックするとVSTS側のビルド定義の確認、リリース定義の確認、ビルド実行となります。

VSTS側の設定

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Azure側で作成した継続的配信はVSTS側でこんな風に既定のビルド定義が作成されます。TriggersタブにContinuous integrationオプションが設定されているので、リポジトリにコミットされるとAzure側へのデプロイが行われます。

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デプロイも設定されています。つまり、ビルド→リリースが自動的に行われます。Hosted Agentの時間もそれだけ使われます。

不要になった場合

不要になった場合、以下の手順で削除します。

  1. Azureポータルの継続的配信のdisconnectをクリックして削除する。
  2. VSTS側のリリース定義を削除する
  3. VSTS側のビルド定義を削除する

まとめ

Azureにデプロイする場合、VSTSからビルド定義を作るとちょっと手順が多いですが、Azure側から作成すると簡単にできますね。

Visual Studio Team Servicesとエコシステム(25日目)

はじめに

一人アドベントカレンダーの最終日はちょっと毛色を変えて、VSTSのエコシステムについて書いておきます。実はまだ書いていないもの色々あるのですが、それはおいおい追加します。

VSTSとつながるIDEなど

VSTSにはSubversionのような中央型のリポジトリのTFVCと、分散型のGitの二種類をサポートしています。TFVCはチームプロジェクトで一つのみですが、Gitは複数のリポジトリがサポートされています。

Git

Visual StudioからGitをソリューションエクスプローラ経由で使う場合、Visual Studio 2015 Update3以降を使ってください。Visual Studio for Macがリリースされていますが、monodevelopベースということもあり、Gitのみ使えます。GitをサポートしているIDEやGitコマンド(Git for Windowsなど)で、ssh/httpsが使えればなんでもつながります。

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標準でこれだけサポートしています。

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Visual Studio for Macでつなぐ場合の例です。事前にPAT(Personal Access Token)を作っておいてください。

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IDEの場合は基本codeのpush,pullなどができればいいはずですが、VS Codeの場合はもうちょっと広くとります。

VS Codeの拡張機能

marketplace.visualstudio.com

VS CodeはそのままでもGitの機能を持っていますが、拡張機能をインストールすると、作業項目の作成、閲覧、pull requestの確認ができます。探してみたら、他にも有志が作成した、ビルドステータスを確認する拡張機能もあるようです。

この拡張機能はPATでのアクセス前提なので、事前に作成&VS Codeに登録してください。画面下のステータスバーをクリックすると、作業項目やブランチ切り替え、pull request表示ができます。

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(画面では出てこないですが)pull request一覧の確認ができます。

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チームプロジェクトの作業項目が確認できます。Gitコミット時に # 番号 でGitHub同様に作業項目と関連付けが行われますが、その番号確認に便利です。

TFVC

TFVCは色々対応がアレなこともあって、プラグインをそれぞれ作らないといけないようです。

Team Explorer Everywhere の導入

Javaが動く環境であればTeam Explorer Everywhereという無償ツールを使ってアクセスできますが、いつもVisual Studioよりも少し遅れての提供になるので、最新のVSTS/TFSでは少し制限が出るでしょう。Gitに慣れてないとかの理由がない限り、Visual Studio以外の環境では素直にGitを使った方がいいでしょう。

TFVCをプラグインでサポートしているIDEはEclipse, IntelliJ(自動的にAndroid Studioも)があります。

拡張機能

VSTS/TFS自身で色々できますが、拡張機能も多く提供されています。商用、フリー両方ありますが、見た所オープンソースのものが多いように思えます(数えてはいません)。

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私も10くらいしか入れていませんし、紹介するもので使っているものばかりではありませんが、参考になれば。

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作業項目の検索ができるようになる拡張機能です。今までと違い、日本語の検索もサポートしています。以前紹介したので、そちらもみてください。

kkamegawa.hatenablog.jp

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コード検索をサポートします。TFSの場合Elastic Searchを使っているので、おそらく似たようなものなのでしょう。メソッド名やシンボルといった区分で検索ができるようになります。

Work Item Visualization

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作業項目には親子関係がついていますが、それを視覚化して表示してくれます。メールに添付できるので、便利ですね。

Octopus Deploy build Release

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プラグインは無償ですが、Octopus自身は有償です。Octopus自身は有名なツールなので、大規模デプロイには便利だと思います…多分。

Docker Integration

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私自身がまだDockerそんなに使ってないのですが、MS標準ということで一応。ただ、まだWindows Containerはサポートしていないようです(レビュー欄より)。おそらく早晩サポートされるのでしょうが、Windows Containerを使うときは気をつけてください。

Release Annotations for Azure Application Insights

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Application Insightsのグラフに注釈というか、印をつけられるようになります。頻繁にデプロイしている場合、Application Insightsでエラーが出たタイミングでどのリリースだったかというのがわからなくなることがあるので、そういうケースで便利でしょう。

Azure DevTest Labs Tasks

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Azure DevTest Labsは最小限の操作で仮想マシンが作れる(しかも自動起動/シャットダウンのautomationを自動設定されている)便利なサービスです。そんなVMを管理するタスクです。

Generate Release Notes Build Task

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リリースノートって作るの結構面倒ですよね。そういう作業を自動化してくれるそうです。実は使ったことがないのですが、ちゃんと書くようなものを作る場合は使おうかなと思っています。

Export/Import Build Definition

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似たようなビルド定義を作るという作業はよくあります(ブランチ違いとか、チーム違いとか)。Task Groupという機能で複数のビルドタスクをまとめられるようになりましたが、異なるチームで似たようなタスクを取り込み/入力したい場合便利ですね。

TFS artifacts for Release Management

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一台のVSTS/TFSで完結していればいいのですが、そうでないことは結構あります。組織内のTFSを使って、クラウドのサービスにリリースするというとき、直接繋げず、VSTSを経由したいというような場合です。

SonarQube

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MSが最近力を入れている品質管理系のオープンソースソフト(商用版もある)SonarQubeの拡張機能です。もともとMSがVSTS組み込みで提供していたものがあったのですが、そちらは廃止になるようです。組み込み版ではVSTS内で品質情報が見えるようになるそうです。

StyleCop Runner Build Task

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StyleCopを実行するビルドタスクだそうです。そういうもの

LaunchDarkly Integration

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DevOpsの要素の一つであるFeature FlagをサポートするLaunchDarklyの拡張機能です。拡張機能は無償ですが、LaunchDarklyは有償です(結構いいお値段します)。VSTS自身のリリースでも使っているようですね。

blogs.msdn.microsoft.com

Pester Test Runner Build Task

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PowerShellのテストフレームワークとしてPesterというツールがあります。このPesterを実行するタスクですね。

VSTS Kudu Tasks

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IIS/App ServiceへのデプロイはWebdeployを使う例が多いと思いますが、バックエンドで動いているKudoのAPIを使うこともできます。そんなKudoのAPIを使ってデプロイするタスクですね。デプロイ前にはWebdeployではないけど、zipでパッケージにしておかないといけないようです。

ストア関係

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MS,Apple,Googleのストアにリリースするためのタスクですね。

TeamCity artifacts for Release Management

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JetBrainsのTeamCityのartifacts(成果物)をVSTSのRelease Managementで使うための拡張機能です。

まとめ

VSTSには色々拡張機能が提供されていて、多様なニーズが充たせると思います。みんなそんなに入れていないようですが、便利な一本を見つけて、使ってみてください。いいもの見つけたらレビュー書いてみてください。