はじめに
TFSとVSTSにはmarkdown形式で記述できるWikiがサポートされました。ドキュメントはあるのですが、私もいくつか勘違いしているところがあったので、ちょっとまとめてみます。
Wikiを作る
チームプロジェクトのWikiをクリックすると、このような空白ページになります。Create Wikiから作っていきます。
Wikiは階層構造になるので、最初は全体のトップページを作ることになります。
Markdownが使えます。余談ですが、"Markdown supported"のリンクページで解説されているmarkdownの書式は英語ですがとても分かりやすくまとまっています。Saveをクリックすると保存されます。
ちなみに私が使っているVSTSにはまだ来ていないのですが、現在展開中のSprint 123ではプレビューがサイドバイサイドで表示されるようになります。
保存するとき必ずコメントが入っています。Wikiは内部的にはGitで管理されているので、コメントは必須のようです。
保存するとこんな風に表示されます。
ブラウザからのペースト
ちょっとしたTIPSですが、EdgeやChrome(たぶんFirefoxも)などのモダンなブラウザではクリップボードにある画像をサイト側がサポートしていればそのままペーストできます。ちなみにFacebookやTwitterもこの機能に対応しています。
Wikiのスクリーンショットをコピーして、ペーストすると、こんな風に自動的に添付ファイルが生成されて、リンクも作られます。
保存すると、こんな風にインラインで表示されます。
Gitクライアントで更新する
さっきWikiはGitで管理されていると書きました。ということは、Clone URLもあります。
"More"からCloneをクリックします。ちなみに日本語版TFSでは「複製」となっているので、最初"Copy and Paste"のことかと思っていました。Gitだと理解していないとちょっと思いつかないかもしれません。
Clone URLが表示されるので、コピーします。
git クライアントでcloneすると、こんな風にダウンロードされます。これでオフラインで編集して、pushすれば反映されます。リモートブランチはなく、wikiMasterのみのようなので、ローカルブランチ作ってwikiMasterにマージしてプッシュすることになるでしょう。
日本語で作ってしまうと、(当然)日本語のファイル名になるので、macOSの人とやり取りするときは気を付けてください。
.orderというファイルでWikiの階層構造を管理しているようです。これは編集しないでください。
.gitignoreは空っぽでした。画像ファイルとかgit-lfsで管理したくなるかもしれませんが、やらないほうがいいかと思います。
更新履歴
Gitで管理されているということは更新履歴も見えます。
こんな風に段落を追加して、保存します。保存時のコメントももちろん入力必須です(キャプチャとり忘れ…)。
Revisiounsをクリックすると履歴が表示されます。
階層構造
Wikiで階層構造も管理できます。
ページの横の…リーダーをクリックすると、メニューが表示されます。"Add sub-page"をクリックすると、子階層のページが作成されます。
編集もできます。
"Set as wiki homepage"をクリックすると、サブページをホームページにできます。
リンクがある場合、入れ替えるとリンクが壊れるため、このような警告が表示されます。
入れ替えた後、デッドリンクになったアンカーをクリックすると、もちろんリンク先がないので、404ページの代わりに「新しく作るか?」と問い合わせページになります。
まとめ
Wiki便利ですね。ドキュメントをOffice 365とかにおいてストーリーボードでシェアするのもいいですが、内部でバージョン管理されたドキュメントがあると、ファイル消失もないですし、外部と共有しないような簡単なものならこちらでいいでしょう。
さらにほしい機能はまだまだあります(対応されました)。
- Wikiのコミットを作業項目と関連付けたい(作業項目にコミットハッシュつけてもだめ)
- Gitで出力できるけど、PDFなどでエクスポートしたい
この辺はフィードバックしているので、実現されるのを期待しています。
(2018/2/7追記)
これらの要望はSprint 129までの機能強化で対応されました。TFSでは残念ながらまだです。