kkamegawa's weblog

Visual Studio,TFS,ALM,VSTS,DevOps関係のことについていろいろと書いていきます。Google Analyticsで解析を行っています

個人用Microsoftアカウントを変更したらやらないといけないこと

ちょっと個人的な事情で普段使いのMicrosoftアカウント(ここではAzure ADベースではなく、個人用のアカウントのほう)を変えたんですよ。そしたらドツボにはまってさあ大変です。もう半年以上になるのにまだ苦労しています。

経緯

もともとメインのアカウントがあって、Microsoft MVPを受賞したときに公開プロフィールにメールアドレス公開しておくといいよ、と教えてもらいました(実際いろいろいいことはありました)。でも、「これそのままサインインにつかうのはいやだな」ということでエイリアスを作って、そちらをメールアドレスとして公開していました。サインインに使うMSアカウントは秘密、その時はそれでよかったのですが、時代が下がってMicrosoftがだんだんAzure ADベースになってきてちょっと雲行きが怪しくなってきます(個人的に。IDとしてはいいことです)。

そこで意を決してエイリアスとプライマリアカウントを入れ替えることにしました。

Outlook.com でメール エイリアスを追加または削除する - Microsoft サポート

ここがドツボの始まりだったのですが、もうどうしようもなくなっていたのでやらないといけません。会社で実験用のPCで一度outlookではないメールアドレスで作っていたMSアカウントに紐づくメールアドレスを別のものに切り替えてもOSログインとして問題ないことはわかっていたので気楽に始めたのですが…。

結果

結婚した場合などでお役所や銀行、各種機関に姓名変更の手続きすると思いますが、あれと同じです…同じmicrosoft.com内だから一度変更すると追従するだろうと思っていた自分が甘かった。

認証としてはhotmail.co.jpからoutlook.co.jpへ移行したとしても、Microsoftが管理するIdentityとしては変わらない(MFAとかはちゃんと来る)、のですが、登録されているメールアドレスとしては古いhotmail.co.jpです。気持ち悪いので変えます。

Azure

Azureのサポートに所有者変更のサポートリクエストを出します。注意点として、hotmail.co.jpで作っていたテナントでは新しいoutlook.co.jpのユーザーは別です。なので、hotmail.comテナントにoutlook.co.jpユーザーをゲスト追加して、管理者権限与えないといけません。それいやだといったら、別解として「新しいoutlook.co.jpでテナント作って、そちらにサブスクリプションを移行しますか?」という提案がありました(これもサポートでできます)。

まじか…。テナント変わるとご存じの通りRBACとかやり直しです。一応実験用なのでそんなに痛くはないのですが、それもなーということでゲスト運用の案をのみました。

あ、サブスクリプション所有者が一時的に消えますが、サインインできる状態であれば自分で割付はできます。

learn.microsoft.com

ちなみにへたするとサブスクリプションの課金がかかりそうになりますが、Visual Studioサブスクリプション特典などの無償枠であれば言ったら免除される可能性がありますのでお早めに。一か月有効な無償枠であればその時期は変更やらないほうがいいでしょう。

Visual Studioサブスクリプション

learn.microsoft.com

これは英語でやり取りしたほうが早いですというか最後は英語になります。Visual StudioのIDEにサインインするMSアカウントは自動的に変更を認識して追従されますが、VSサブスクリプションの特典の紐づけが怪しくなるのでやらないといけません(実際サインイン切れそうになった)。

こちらhttps://my.visualstudio.com/GetHelp?mkt=en-usからヘルプのチケットを作成すると英語で問い合わせ来るはずです。

注意点として、リセットされるとAzureのサブスクリプションが新しく発行できるように見えるのですが、これを発行すると既存のVisual Studioサブスクリプション特典で発行したAzureサブスクリプションが無効化されます。同時に使えるサブスクリプションは一つだけということですね。何らかの事情で0リセットしたい場合はここでサブスクリプションを新規に発行すればいいようです。

古いサブスクリプションを戻したい場合、新しく発行してしまったサブスクリプションを無効化した後、サポートにいえば無効化された旧サブスクリプションを使用可能状態に戻してもらえます。

教育系

learnの資格は…あ、変更されている?この前は変わってなかったんですがどうしたのだろう。そのほか大企業向けのプログラムで教育コンテンツが使える人はそこの中で関連付け変更依頼をしてください(やっとやった)。

ブラウザ

ChromeとかEdgeでサインインプロファイルを旧アカウントで使っている場合、一度サインアウトしましょう。

そのほか

何かあったかなぁ?思い出したら追記します。

Azure DevOps 2023/1/12の更新

2023年最初のAzure DevOps Sprint 214リリースノートの翻訳を行いました。オリジナルはこちらからご覧ください。

learn.microsoft.com

今回ようやくというか、YAMLテンプレートがAzure Pipelinesのエディタでサポートされることになりました。待ち望んでましたよ。YAMLのテンプレートいいのですが、内容を横で見ながらじゃないと編集するの大変だったのでありがたいです。

拡張機能の権限がこっそり変わってしまうことはブラウザーの拡張機能やモバイルアプリでしばしば起きている問題だと思います。継続的にいつでも確認できるのはいいですね。欲を言えば権限が変わるときに管理者への通知が欲しいところですが、Service hookとか、監査の通知でできるようにならないかな。

Delivery Plansのカードの拡張に引っ張られてTarget Dateも追尾するとかは面白いですね。使っている人はより便利になりそうです。

Build.DefinitionFolderPathはAzure Pipelineが配置されているフォルダー(Gitなどのソース管理ではなく、Azure Pipelinesの定義を格納しているフォルダー構成)の場所が取れるようになるそうです。たぶんPipelineを使ったり定義したりする人にはほとんど恩恵がなくて、拡張機能を開発する人にうれしいのでしょう。

ではまた三週間後。

translate to Japanese to Azure DevOps release not…

2022年振り返り

今年は実家の手伝いなどはあるものの、のんびりした年末を過ごしています。あと3時間弱ですね。今年から少しずつリアルイベントが復活しつつあり、遠方の人間にはつらいものの、リアルならではのいいところもあるのでどちらも痛しかゆしです。

Developer Days 2022

msdevjp.connpass.com

思えば去年の今頃は松村さんと一緒にこのイベントに参加することになって、動画撮影と編集でつらかったです。帰省するとほとんどできないことはわかっていたので、そのあたりのスケジュールがつらかった。お互いのパートとって私がレンダリング、確認…というのを6テイクくらいやったでしょうか?動画もYouTubeに出ていますので、見てください。

www.youtube.com

セッションの裏ではたくさんの質問もいただきました。ありがとうございます。

Build

今年はSpotlight Japanという地域別セッションが用意されており、地域ごとの事情に関して語り合うというテーマが用意されていました。

mybuild.microsoft.com

GitHubやDevOpsの現場事情トークということでほかのみなさんと「GitHubやAzure DevOpはどのくらい使われているだろう」ということでリアルタイムでお話しする会となりました。30分ではやはり短いですね。この辺がヒントになってそのあとのAzure DevOpsオンラインイベントになりました。

mybuild.microsoft.com

Ignite

まさか一年で二回もTier1イベントに出るとは思いませんでした。Buildと違って、こちらはリアルとオンラインのハイブリッド。リアル会場は六本木ということで、久しぶりに上京しました。懐かしい面々にも会えたし、リアルはいいですね。オンラインだと時間と場所をワープして見えるのはオンラインのいいところではあるのですが、あとから見ようというのはちょっと辛いかもしれません。YouTubeであれば倍速で見えるので時間節約にはなりますが。

ignite.microsoft.com

そのあと、Ignite Recap 大阪で似たようなお話をさせていただきました。リアル会場ほぼ満席で、びっくりです。久しぶりのリアルイベントで集客がみんなわからないという(笑)。イベントに飢えていたのかもしれませんね。

Azure DevOpsオンライン

tfsug.connpass.com

tfsug.connpass.com

ちょっと少なく2回でした。来年はもう少しやりたいです(せめて4半期に一度…)。Buildの座談会の延長という感じで、お題だけ決めて、ゲストに実際に活用している状況や疑問点を自由に語っていただくという形にしてみました。多くの方に来ていただきありがとうございました。

セッション形式もいいんですが、どうも飽きたというか、それは誘われる方でやればいいかなぁという感じで(なのでいつでもご依頼はお待ちしています)。Azure DevOps, GitHubあたりで適当にしゃべれます。5分から2時間までご自由に。無制限でもできますが、のどが持たない(笑)。資料なしで突然にというパターンでも全然大丈夫。

Devblogラジオ

足利さん、松村さんと二週間に一度というペースで細々とやってます。たまにゲスト呼んでいますが、しゃべってみたい、という方がいたらお気軽に。資料は何もなしでその日までに出たhttps://devlogs.microsoft.com の内容の一部を話すという形です。Azure / Visual Studio / .NETの内容を中心にしています。

次回は2023/1/6です。よければ来てください。

devblog.connpass.com

Arm64開発機

何に紺トリビュートしようかなぁと思いつつ目的もなく買ってみたらめちゃめちゃ気に入っています。リモートでつなぐのがいいのでしょうけど実機ログオンしているので、Windows Hello対応デバイスが欲しくなってきました。PIN入れるのがめんどくさいので。

例えば何かの本体のOSSのArm64番をビルドしようとしてもその前にvcpkgの使い方から、ということになってOh…となりそうでした。

まとめ

感染者数は相変わらずすごいし、インフルエンザも今年は復活の兆しを見せています。そんな中、オフラインイベントも徐々に戻ってきてどうかなぁという感じですが、命大事に。来年もこんなペースでゆっくりやっていこうと思います。Arm64ではいろいろやりたいことがあるので、この辺で発表することを目標にしておきます。

Azure DevOps 2022年振り返り

この記事はAzure DevOpsアドベントカレンダー25日目の記事です。

qiita.com

特に大きく宣伝していたわけでもなかったのですが、たくさんの方に参加していただけました。ありがとうございます。カレンダーに登録されていないけど、12月中に書かれた記事もいくつか見かけました。

正直ね、もうGitHubの勢いがすごくてほんとに終わると思っていましたよ。GtiHub (Enterprise)が代わりになるにはあと2-3年はかかるかなぁとは思っていましたが、予想よりも早く終わらせるのかなとも思っていたので、Buildとかで発表されるのかとほんとにドキドキしていましたが、なんとIgniteでDefender for DevOpsが登場、BoardsやPipelinesもぼちぼち強化が続き、どうやら併用していく方針のようです。Code ScanningやSeacret Scanningがないことが困っていたので本当に助かります。

統合したほうが開発リソースなどもいいのでしょうけれど、そうもいかないエンタープライズでの活用が大きく、無視できなかったんですかね。

今年リリースされた機能はリリースノートを数えた(機能数をExcelにコピペしてグラフ化)によると82。

去年が80だったので、かろうじて増えたという感じですね。2022年上半期(1-6月)は半分行ってなかったので、後半になってから増えたという感じです。BoardとPipelinesおよびセキュリティが改良の中心ですけど。来年にはビルドエージェントが.NET 6へ移行するし、Azure DevOps Server 2022も出たし、arm64も飛躍するし(まだかな…)、やることはいっぱいありそうです。

セキュリティ回り

細かい穴というか、より細かく制御できるようにした感じでしょうか。

  • Create personal access tokens to deploy to the Marketplace
  • Pipeline Agent supports Group Managed Service Accounts as service account
  • Fixed looping login issue due to incorrectly configured IP conditional access policies
  • New PAT scope required to update pipeline General Settings

など

Boards

New Boards Hubがパブリックプレビューになり、Preview Featureで有効にすると様々なプレビュー機能が有効になります。リリースノートに書かれている新機能はほぼこのプレビューに依存しているので、試してみてはどうでしょうか。

Delivery Plansも着実に強化されています。

  • New Boards Hub now available in public preview
  • Visualize all dependencies on Delivery Plans
  • Last Accessed column on Delivery Plans page
  • Increase Delivery Plans team limit from 15 to 20

GitHubのissueやProjectもだいぶ良くなりましたが、Boardsのほうが便利なところもあるので複数の利害関係者が割と近いセキュリティ境界において、複数プロジェクトをみるならまだBoardsのほうがいいかなぁとは思います。来年末くらいになるとわからないですが。

Pipelines

macOSは毎年xxxx-latestが入れ替わります。macOSのhosted agent使う人は気を付けましょう。UbuntuとWindowsは5年ですかね。YAMLのみに制限できるようになりました。classic移行のカウントダウンでしょうか。まだGUIを使っている人はそろそろ慣れましょう。Managed Identityのサポートが徐々に始まったことも非常に助かります。

  • Ensure your organization only uses YAML pipelines
  • Service hook for job state change
  • Template Expressions in Container Resource Definition
  • Template Expressions in Repository Resource Definition
  • Container Registry service connections can now use Azure Managed Identities

おわりに

来年の計画の主なものは公開されています。もちろん隠し玉的なものもあるのでしょう。そういうものはBuildやIgniteでの発表をお楽しみに、ですかね。

learn.microsoft.com

GitHubといい影響を与え合うのか、食い合うのかわかりませんが😅。ちなみに初めてこういうものを使うのであればGitHubの方が覚えることやややこしいことがないので、いいとおもいます。