kkamegawa's weblog

Visual Studio,TFS,ALM,VSTS,DevOps関係のことについていろいろと書いていきます。Google Analyticsで解析を行っています

VSTSのタスクをFlowでMicrosoft To-Doのタスクと連携する

Microsoft To-Doが発表される前から、VSTS/TFSに登録されたタスクをOutlookにも反映させたいと思っていました。実はそういうアドオンは海外には結構あります。MSDNの特典にもあるSmartOutlook4TFSなんかがそうですね。

www.modernrequirements.com

でも、せっかくオンラインのサービスでRESTのAPIがあるから何とかしたいと思っていました。Microsoft Flowを使えばコーディングレスで連携できることに気づいてやってみたら、できたのですがいくつか課題も分かりました。

とりあえずタスクが連携するのは便利です。使う方の参考にどうぞ。

flow.microsoft.com

Flowのサインアップはこちらから。MSアカウントでもOffice 365アカウントでもどちらでもいいです。連携するoutlookやVSTSのアカウント種別で判断すればいいでしょう。私はMSアカウントで作ってみました。

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タスクでVisual Studioを検索します。When a work item is assignedを選択します。

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アカウントはMSアカウントであれば自動的に認証されているVSTSのアカウントが出てきます。プロジェクト名を選択して、"assigned to"を選ぶと、「必要なパラメータがー」云々、と出てきます。

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これ、実は一つ下のTeam to lookup member fromを「先に」選ばないといけないんですね。必須項目ではないのに選ばないと必須項目が選べないのは注意してください。

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ここではプロジェクトの中にあるチームを選びます。チームを選ぶことでチーム内のアカウントを列挙するという動作です。

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詳細オプションを選択すると、もうちょっと広がります。Area PathやIterationは大規模な場合便利かもしれませんが、ここではTypeに「タスク」のみ指定します。プロダクトバックログやフィーチャーをもらってもToDoで管理できるものでもないですしね。

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Microsoft ToDoの実態はOutlookのタスクを見せているだけです。なので、アクションでOutlook Tasksを選びます。

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次はVSTSのタスクの内容をOutlook側に転記します。

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で、VSTS側にタスクを登録すると、こんな風にちゃんと連携しますね。

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しめしめ…と思って、ToDoを見ると…あれ?1601/1/1が期限?

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実はこれ、OutlookのタスクのDue Date(締め切り)やStart Date(開始日)に日付が入っていないからなんですね。そして、この日付にふさわしい日付はVSTSからは出てこないのです(残念)。とはいえ、1601/1/1ってのはちょっとないので、こんな風にcreated dateを代わりに入れてみました。

もちろんVSTS側としては管理できる項目ではあるのですが、標準のプロセステンプレートの入力項目としては出てきません。

VSTSのプロセステンプレートをカスタマイズするか、入力フォームで明示的に入力項目として出すことはできます。

kkamegawa.hatenablog.jp

以前のアドベントカレンダーで書いた時よりさらに簡単になっています。

これはタスクがアサインされたときに連携しています。できれば次はToDoでクローズしたら、VSTS側もクローズさせたいものです。

VSTSのタスクには固有のURIがあるので、それをタスクのdescriptionなどに書いておいて、切り出し→FlowでREST API呼び出しという手順になるかと思います(できたら紹介します)。

では楽しいToDo & VSTSライフを!

Word 2016の游明朝Light 12ptで行間が不正に広い(修正されました)

iPad MiniのWordで新規に文書ファイルを作成し、デスクトップ版のWord 2016(Windows 10)で開くとどうも不正に行間が広い。デスクトップ版で作成したファイルをiPadで開いても問題ない。

なんだこれ?と思って聞いてみたらFacebookで教えていただきました。ありがとうございます。一応MSには報告済みなので、そのうちなおるかもしれません。

問題はWord 2016で標準になった游明朝(Light含む)12ptを使うときに発生します。デスクトップだと10.5ptがデフォルトなので、たぶん気づかないと思います。ちなみにMS明朝では発生しないので、游明朝固有の現象です。

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比べてみると一目瞭然。行間が不正に広いです。回避方法も入れていますが、書式設定の段落にある「1ページの行数を指定時に文字をグリッド線に合わせる」のチェックを外すことです。

iPadとデフォルトフォントが違うのもちょっと困ったものですが、問題が起きたときは許容される場合、フォントサイズを変更するかこのチェックを外してみましょう。

(2016/5/6追記)

今月リリースされたWord 16.0.6741.2033で修正されたようです。チェックの有無で行間が変わることはありませんでした。

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SmartOffice4TFS と inteGREAT4TFS がMSDN契約者向けに提供開始

日本でTeam Foundation Serverの拡張機能を売っているベンダーは多くありませんが、海外ではいくつか存在します。今標準機能になったRelease Management ServerももとはInCycleという会社のInReleaseというプラグインソフトでしたが、部門買収でTFSに付属することになりました。TFS 2012以降標準で機能制限版(Community Edition)が付属するPreEmptiveのPreEmptive Analyticsなんかもそうです。

www.preemptive.com

で、その一つSmartOffice4TFSとinteGREAT4TFSもMSDN契約者向けに無償で提供されることになったそうです。

SmartOffice4TFS and inteGREAT4TFS available for Visual Studio Enterprise with MSDN subscribers

SmartOffice4TFS というのはOffice(Word/Excel/Outlook/Visio)からTFSの機能にアクセスするためのソフトです。ExcelとOutlookはTeam Explorerをインストールすれば今までも使うことができましたが、有償品だけあってもうちょっと高度なことができそうです。

日本ではWord毛嫌いされていることが多いかもしれませんが、WordでテストケースやWorkItemを書くことができるようになるのは便利です。私は今まで同じカテゴリーの製品であるTeamSolitionsの製品を使っていました。いや単にMVP向けNFRライセンスがあったからなんですが…。

Integrating Microsoft Word and Outlook into Team Foundation Server

kkamegawa.hatenablog.jp

申し込み手続きは簡単です。MSDNのアカウントページに移動して、「登録とダウンロード」をクリックします。

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すると、modernrequirementsのサイトに行って、登録します。

  • 氏名

  • 会社

  • 役職

  • 電話番号(日本の場合は+81から)

  • MSDNサブスクリプションのメールアドレス

これだけ入力して、Get License Key and Downloadをクリックすると、ライセンスの画面になります。これは省略。

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後は好きなソフトをダウンロードしてください。MSDNの場合、Community Supportということで、フォーラムのみのようです。電話、メールなどのサポートがほしければ$350/年の有償契約をする必要があるようです。

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これらのソフトの使い方はおいおい…。

Swayとコンテンツ公開サービスDocs.comが正式版に

blogs.office.com

docs.com

docs.com

以前から簡単に動画、画像などを簡単に公開できるSway(「すうぇい」と読むそうです)とコンテンツ公開サービスのDocs.comが正式版として公開されました。Swayは特別なプラグインを使用しないHTML5でコンテンツを作ることができます。作ったSwayはDocsでも使用することができます。

Swayはドラッグアンドドロップでコンテンツを手軽に作ることができます。これで電子書籍を作っている人もいるそうです。リリース当初の紹介記事から根本は変わっていないので、こちらをどうぞ。

gigazine.net

DocsはいってみればSlideShareのようなコンテンツ公開サービスです。ただ、SlideShareではPowerPointを公開するとき一度pdfを経由しないと意図通り出ないことが多いとか、アニメーションができないとか、ファイルをまるっと公開するだけとか、もうちょっと何とかなればいいのにと思うところもありました。

Docsは日本のOffice開発チームで開発されており、私やほかのMicrosoft MVPの面々が早期からずっと使ってフィードバックしていました。正式版でさらにUIよくなっていますね。今までOneDriveでの直接公開だとアクセス数が取れないのがいやだったのですが、こちらではちゃんと取れるので、今後はDocsで公開しようかなと思います。もちろんSlideShareにあるような高度なアクセス解析はまだないのですが、今後も継続して開発が続くようなので、期待です。

Docsではコンテンツを公開するだけではなく、複数のコンテンツをまとめてコレクションとして公開することができます。たとえば、VS OnlineのPowerPointのスライド、Wordのドキュメント、PDF、著作のURLなどの関連リンクをまとめたコレクションを作って、公開、ということも可能です。たとえば、私が@ITで書いたコンテンツをまとめたコレクションはこんな感じです。

doc.co

実際にコンテンツを公開してみましょう。

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Docsにサインインして「新規公開」をクリックします。

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共有するファイルを選択します。OneDriveから選択します。SwayやOffice Mixからも公開可能です。ちなみにOneDriveからコンテンツを公開した場合、現在はコピーとして公開されるので、OneDrive側を更新してもDocs側には反映されません。

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OneDriveからこんな感じのUIで選択します。

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Docsから公開条件を設定します。タイトル、作成者、説明、タグを追記します。アクセス許可ではコメントを許可する、コンテンツのダウンロードを許可するといった条件を指定できます。ライセンスもCCとか設定できます。このあたりはSlideShareと全く同じですね。「完了」をクリックして終了です。

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完了をクリックすればトップページに戻ります。トップページのカスタマイズもある程度できます。私のページの背景はSwayで作っています。今はSwayを背景にするにはちょっとコツがありますが、また紹介します。